美味しい味噌汁を飲むためのスーパーでのお味噌の選び方について

味噌を使った料理って美味しいですよね。朝起きてまだ目蓋が重いときにお味噌汁が出てくると、味噌の香りで眠気が吹っ飛びます。さらに味噌の味は心の内側が温かくなるのを感じます。少し大げさかもしれませんが、味噌汁を飲んでいると

 

そんな日本の伝統的な食文化の味噌ですが、あなたはどこで買っていますか?多くの人が近場のスーパーで購入していると思います。スーパーに行けば全国の美味しい味噌がたくさん並んでいる思いますが、ラインナップが豊富すぎてどの味噌を選べば良いのか?迷ったりしませんか?

 

味噌には白味噌・赤味噌・だし入り・無添加など様々な表記がされていて、どの味噌がいいのかとても迷います。僕もいつもどの味噌がいいのか?味噌選びには苦労しています。どうせ買うなら安くて美味しい味噌を買いたいですよね。そこで今回は美味しい味噌を買うための味噌選びの方法を紹介していきたいと思います。味噌選びがわからない人は一緒に味噌について勉強してみましょう。

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味噌を語るには4つのポイントから!

 

スーパーで味噌を選ぶ前に味噌について押さるべき4つのポイントがあるので、まずはこちらから紹介していきたいと思います。

味噌の熟成度を理解する色合い

味噌にはそれぞれ特有の色合いがあります。赤色系から白色系または淡色系など、味噌の色合いにはそれぞれの味噌の特徴を表しています。

赤色系の味噌

赤色系の味噌

赤色系の味噌は熟成期間が長い味噌です。麹を入れて熟成させるまで10ヶ月以上から1年以上の長期熟成させたものが赤色系の味噌になります。赤というよりも黒に近い色ですが系統としては赤色とされています。

淡色系の味噌

淡色系の味噌は熟成期間が比較的短い味噌に多いです。熟成期間が短いため、滑らかな舌触りが特徴です。どの地域でも生産され味噌と言えばこの淡色系の味噌が一般的です。

白色系の味噌

白色系の味噌も熟成期間が短く3週間〜3ヶ月程度の浅い味噌です。白色系は味噌は関西地方ではよく利用させれ、赤色系の味噌よりも塩分が多めに入ってるのも特徴の一つです。

食欲を掻き立てる香り

味噌の香りは鼻腔に優しく入っていきますよね。特に朝に飲む味噌汁は味噌の味も好きですが、優しく香る味噌の香りがたまらなく好きです。なので、味噌の香りは味噌選びには重要なポイントになります。ただ、スーパーで買うときに香りまではわからないので、香りは購入した後、自分が好きと思えるものを覚えておく必要があります。

ちなみに味噌の香りで注意するポイントは味噌が酸味立っていると、上手く発酵ができていない証拠なので、気をつけるべきポイントです。また雑臭と呼ばれる味噌以外の臭いがしているときも気をつけましょう。味噌の原材料意外が多く含まれているときに雑臭がする傾向がありますので、臭いが変だと思ったら、購入したスーパーで返品してもらうべきです。

味噌の出来がわかる組成

買って行きた味噌を舌の上で転がしたり、歯の裏側に舌で押し付けてみて味噌にザラつきがあるかどうかを試してみて下さい。味噌がザラザラしている感じがしていると味噌を作る工程で大豆を柔らかく煮すぎていたり、煮込みが足りなかったりと組成がうまくいっていない証拠です。職人の中ではこうした味噌のことを「味噌が練っている」という表現し、味噌のできが悪いことを示しています。また味噌がゴマペーストのように練っとりしているのもよくありません。

味噌は出しにさらっと溶けることで香りや風味が引き出されます。そのため「味噌が練っている」状態の味噌は味噌としての質が悪い証拠なので、次回から買わないようにするべきです。

味噌の風味を理解する

味噌には風味は非常に重要な要素です。風味が豊かな味噌はそれをダシに溶かすだけで、至高の料理にも変身する素晴らしい調味料の一つです。味噌の風味を作り出している5つの味のバランスが重要であり、それぞれが味噌の風味を作り出しています。

旨味

大豆が発酵することで大豆のタンパク質から旨味を感じるアミノ酸がたくさん作られます。大豆からできるアミノ酸は胃腸にも優しく舌の上で旨味を多く感じさせることができるため、味噌の風味を作る上では欠かせません。

甘み

味噌の甘みは米や麦などの麹から作られます。米や麦には多くのデンプン質が含まれているため、味噌の発酵に伴いデンプンからは糖分がたくさん尽くされます。米や麦から作られる糖分はサトウキビなどから作られる糖分よりも甘さが控えめで、味噌にほのかに感じる甘みを引き出します。

辛味

味噌の発酵には麹の他に食塩によって大豆の発酵を促します。この際に使った塩が味噌に辛味(塩味)を加えます。味噌を直接食べるとしょっぱく感じるのは味噌の製造過程で食塩が使われているからです。味噌は調味料としても使われることが多いのですが、その理由としては多くの塩分を含んでいるため、味付けとしても使えるのです。

苦味

味噌にはほんのりですが苦味も感じることができます。これは大豆に含まれるサポニンによるわずかな苦味が味噌の発酵によって強くなるためです。発酵食品は多くのアミノ酸を作り、味を複雑に仕上げていきます。味噌の苦味は他の旨味成分との相性がとてもいいので味噌の風味をより豊かなものにしてくれます。

酸味

味噌は発酵食品です。発酵食品は発酵の過程でタンパク質をアミノ酸に分解していきます。その過程で微量ではありますが、アルコールが作られます。このアルコールが味噌に酸味をつくります。酸味は酸っぱいという味覚を作るだけでなく、食材にアクセントをつけることができます。この酸味があることで味噌は醤油やソースに比べてより複雑な風味を作り出すことができるのです。

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味噌は麹の種類で変わる

味噌は発酵食品です。発酵食品とは麹と呼ばれる菌を使ってタンパク質やでんぷん質などを分解する食品です。そして味噌には3種類の麹菌を使って大豆を発酵させています。

米麹を使った米味噌

米味噌では米麹を使って大豆を発酵させています。

米麹の特徴

  • 全体的にまろやかな風味になることが多い
  • 味噌の熟成期間の違いで白系〜赤系に変化する
  • 全国的に人気でどの地域でも米味噌は消費されている

米麹の味噌はどの地域であっても一定の人気があり、味噌の定番です。まろやかな風味と香りでどの料理の調味料としても使えるために一般家庭では1番の人気です。米との相性も1番いいので馴染みやすい味噌ですね。

麦麹を使った麦味噌

麦味噌は麦麹を使った味噌です。

麦味噌の特徴

  • 熟成期間で甘口から辛口に変化する
  • 九州や四国でよく使われる(地域性がある)

スーパーで美味しい味噌を買うためのポイント

いろいろと見てきましたが、ここから本題です。味噌には白色系・淡色系・赤色系や米味噌・麦味噌・豆味噌などのさまざまな違いがあります。どの味噌にすればいいのか迷うところですが、どの味噌を選んだとしても使う料理や調味料の組み合わせで美味しさは変わりますし、ひとりひとりの好みの違いもありますので、どの味噌が1番美味しいのかはわかりません。それぞれの味噌には良い面と悪い面が存在するので、それぞれの特徴を活かした使い方をすると良いでしょう。しかし、スーパーで味噌を選ぶときにいくつかのポイントを理解していれば、美味しくて安全で良い味噌を見つけれることはできます。ここからはスーパーでの味噌の選び方について紹介していきたいと思います。

スーパーでの味噌選びのポイントまとめ

美味しい味噌汁や味噌料理を毎日食べるためにはスーパーでの味噌選びはとても重要です。ここからは美味しい味噌選びのポイントをまとめていますので、一緒に見ていきましょう。

  • 無添加
  • 天然醸造
  • 長期熟成
  • 国産大豆
  • 有機栽培

以上の5つのポイントを理解しておく必要があります。

無添加

味噌は発酵食品なので食塩を多く使っているため、比較的に腐りにくくまた賞味期限も長い製品です。そのため添加物を使わなくても長期間の保存は可能です。しかし、手間を掛けずに簡易的な方法で味噌をつくるとどうしても品質を保つために添加物を使うことがあります。もちろん日本製の味噌であれば、添加物であっても体に害を及ぼすような悪質な添加物をつかっていることはないでしょうが、それでも添加物が体に良いものとはいえません。パッケージに無添加と表記されているものや、原材料名に「米・麦・大豆・塩」のみの表示であれば、無添加であると考えて大丈夫なのでそのような味噌を選ぶべきです。

天然醸造

天然醸造とは加熱処理せずに味噌を作る方法で、昔から作られる伝統的な味噌作りの製法です。パッケージに天然醸造と書かれているものは、非常に手間隙かけて熟成させているため、他の味噌に比べても非常にまろやかな風味と口当たりがあります。

昔の家では当たり前だった味噌作りはすべてこの天然醸造で作れていました。味噌を加熱処理することは発酵スピードを促し、味噌の熟成を短期間で仕上げることができため、コストカットに繋がります。しかし、風味や味では天然醸造に比べるとどうしても劣る点があります。なるべく天然醸造と書かれている味噌を選ぶと美味しい味噌に出会えます。

長期熟成

味噌は大豆を発酵させることでできる調味料です。熟成期間は短いものよりも長い方が基本的に味に深みもでますし、なにより風味の観点から非常に優れた味噌ができます。製法によってはあえて熟成期間を短くしたものもありますが、一般家庭で使う味噌であれば、熟成期間は長いほうが良いでしょう。熟成期間としては最低でも3ヶ月は欲しいところで、できれば半年〜1年程度の長期熟成をした味噌がおすすめです。

ちなみに熟成期間は長ければ長いほど良いというものでもありません。味噌は発酵し過ぎると粘り気や酸味が強くなり、味噌本来の味に雑味が入ってしまいます。これを専門家は「味噌が練っている」と表現しています。なので、熟成期間は適度な長さのものを選ぶべきです。

国産大豆

大豆は味噌作りのベースとなる素材です。そのため美味しい味噌をいただくためには国産の大豆を選ぶべきです。最近は安い中国産や台湾産の大豆などが大量に出回っていたり、海外で作ったものを輸入して販売しているものもありますが、そのような製品ですと十中八九添加物が混入していたり、原材料の品質が落ちている大豆を使ってる可能性も高くなります。大豆は味噌の命ですので、原材料で国産表記がされていない味噌を買うのはあまりおすすめしません。

遺伝子組換え大豆という大豆の生産能力をあげた遺伝操作した大豆が市場に出回っていることがあります。(日本では殆ど見かけません)遺伝子組換え大豆は科学的な観点から有害であると結論付けられているわけではありませんが、完全に安全であると証明されているわけでもありません。時間が経過していくうちに健康被害ができるかもしれないので、大豆で遺伝子組換えではないと表現していない味噌は注意しましょう。

有機栽培

大豆は土の中からとれます。そのため、化学肥料や農薬の影響を少なからず受けています。なので、大豆をつくる方法としてはなるべく有機栽培であることが望まれます。人手不足が深刻な農業で完全に有機栽培だけでしていくには非常に効率が悪いのですが、毎日の食卓で使うものなので、なるべく安全なものを選ぶようにするといいでしょうね。

美味しい味噌があれば人生はちょっとだけ幸せになる

いかがでしたか?今回はスーパーで販売している味噌の選び方について味噌の基礎知識を交えながら紹介してきました。日本人で生まれたら、味噌は馴染み深い調味料の一つです。味噌を使ったレシピをクックパットで調べるだけでも、137,635種類のレシピが紹介されています。それだけ味噌は料理に使いやすいものですし、何より味噌料理は美味しいのです。

 

味噌は英語でも「miso(ミソ)」と呼ばれています。ちなみに日本の伝統的な調味料である「醤油」は「Soy sauce(ソイソース)」です。つまり、醤油はソースの仲間であるとことを意味しています。しかし、味噌は英語読みでも「miso」です。これは欧米圏では出会ったことのない未知の調味料だったのでしょうね。

 

味噌は日本が誇るべき調味料の一つです。つまり日本の心であると表現しても可笑しくはないものであると僕は考えます。この日本の素晴らしい食文化をこれからも大切に守り抜くためには僕たち一般消費者が安全で美味しい味噌を選んで買うことが大切です。安いだけの安全性に疑問が残るような味噌を買うのではなく、食品や日本のメーカーが手間暇かけて作った美味しい味噌を買うようにすることが日本の味噌文化を後世に残す唯一の手段だと思います。皆さんも美味しくて安全な味噌を選んで買っていきましょう。