激務を少しでも軽減させる。業務の棚卸しには意外と効果があるって話

人員も資金も余分にあるに越したことはないですよね。全てが潤沢にあればそれだけできることが増えます。企業や組織が新しいことに挑戦するためには双方が必ず必要になってきます。

 

ですが、企業では必ずしもその条件が満たされているわけではありません。人手が十分に確保できている企業なんてどこもないのではないか、というくらいにどんな企業でも採用に力を入れています。

そこで計画通りに採用が進めばいいですが、そうではないところもあるわけで…。

 

そうするとしわ寄せは全て既存の社員に向かっていきます。自分の容量をオーバーする仕事量を抱えている人も珍しくありませんね。それをこなすために残業が増えてしまう、休日出勤もせざるを得ない…所謂「激務」というやつです。

 

業務量が適切であるに越したことはないですが、そんな恵まれた環境が少ないというのもまた事実です。

今回は、そんな激務を少しでも解消するために自分でどうすればいいのかを書いていきます。

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自分が何をどれだけ抱えているのかを認識する

激務を少しでも軽減させる。業務の棚卸しには意外と効果があるって話

私がメディアの制作会社にいた当時、やっぱり一般的なイメージと同じでした。激務で帰れない、オフィスの床で眠る日々…ただ、なんでそんなに忙しかったのかを考えると正直わかりません(笑)

複数の案件を担当することもありましたし、撮影やらの本番に向けての追い込みで徹夜することもありましたが、程度の差こそあれ、それはどんな仕事でもあり得ることですよね。

 

ありがちなのは、目の前の業務に流されすぎてなんとなく「忙しい」と思ってしまうことです。「あれをやれ」「これをやれ」と言われ続けているうちに自分の抱えている仕事を整理できなくなっていくんです。

 

業務を棚卸することで「なにをすべきか」がわかる

 

棚卸という言葉を聞いたことはありますか?小売や倉庫などで商品管理をしたことがある人ならわかると思います。

 

棚卸とは、倉庫や棚にどれだけ商品が残っているのかを数え、それを金額に換算し、最終的に自分の倉庫にどれだけの金額を抱えているのか、を算出することです。

簡単にいえば、在庫がどれくらい余っていて、それを金額にするといくら分なのかを計算することです

 

棚卸をすることによるメリットは、何がどれだけ売れたのかという情報が正確になることです。

100万円の利益のうち、Aという商品は80万円、Bという商品は20万円、などという情報がわかれば、次はどんな商品をどれだけ仕入れようかという戦略を立てることもできますからね。

 

業務を棚卸することも同じです。棚卸することで自分がどんな業務を抱えていて、それにはどれだけの時間がかかるのかがわかります

それによって日々の業務の組み立てがスムーズにできるようになります。急ぎの仕事や時間がかかる仕事を先に片付け、余裕のある仕事を後回しにするなどができるようになります。

 

激務な環境に身を置くと、目についた仕事や言われた仕事をとりあえずこなすというスタイルになりがちですが、棚卸をすることできちんと優先順位をつけて仕事ができます

できれば自分が持っているメモ帳に書いたり、Wordなどで目に見える形で残しておきましょう。そうすれば忘れることも少なくなりますからね。

 

私は週のはじめに「一週間やらなくてはいけないこと」みたいな感じで棚卸をしてメモ帳に記入していました。内容は箇条書きで

  • 社長へ提出する提案書作成→木曜日確認
  • 火曜日14:00 B社○○さん来社
  • 水曜日15:00 □さんと社内打ち合わせ
  • △さんに頼まれたPCの修理
  • ■■の社内掲示物作成
  • 金曜日18:00 ☆さん採用面接

みたいな感じです。

なんでもかんでも書くことで忘れませんし、スケジュールも組みやすくなりますね。これを書いておけば直前になって「そういえばこの後だった!」なんて焦ることもなくなり、事前に準備をする時間を設けることだってできます。

 

わかっていることかもしれませんが、改めて書くことでより明確に自分がいつ何をすべきか、ということが理解できるようになりますよ!

 

朝来てすぐに日報を書く

 

営業職の方は、よく仕事の終わりに日報を作成していますよね。どんな仕事をしてどんな結果だったのか、問題点、明日の目標など…企業によって何を書くかは様々です。

これを書いているのは前述の通り営業職の方だと思いますが、私はどんな職種の人であれ毎日日報を書くべきだと思っています。特に忙しく働いており、業務のコントロールが難しい若手の社員はそうだと思います。

 

そして、日報を書くべきなのは終業時ではなく、朝来てすぐです。毎日自分の時間割を作るような感覚で日報を書いていくのがいいと思います。

朝はメールチェックだの朝礼だので時間がないという人は終業時に明日の分の日報を書くようにしましょう。

 

  • 9:00〜9:30 メールチェック
  • 9:30〜10:30 ○○と□□の件で打ち合わせ
  • 10:30〜12:00 外回り(A社、B社)
  • 13:00〜14:00 □□の提案書作成
  • 14:00〜15:00 C社の△さん来社

上記のような形ですでに決まっている予定や、空いた時間で何をするのかを最初に書いていきます。もし決めていた時間内に終わらない仕事があったり、急遽予定が入ってしまったときはその都度書き直せばいいと思います。

 

 

時間ごとに細かくスケジュールを書いていくことで、徐々に管理する能力も生まれていきます。正確には、自分がどの業務にどれだけの時間がかかっているのかを認識できるようになるんですね。

「提案書作成には1時間じゃ足りない」

「A社に行くときはこういった資料も持っていったほうがいいから、次回は事前に30分資料作成の時間をとろう」

といったような感じです。

 

棚卸と日報を組み合わせることで「なんとなく忙しい」状態から、自分のやるべき業務の「見える化」ができます

週のはじめに業務の棚卸をしてやるべき業務を洗い出した後に、それを日報として詳細なスケジュールに落とし込んでいく、という作業を繰り返すことで確実に自分の忙しさやなんとなくな焦りが減ってくると思います。

 

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さいごに

 

棚卸や日報が忙しさの根本解決になるわけではありません。無駄な時間を減らして効率的に業務を進めることができるくらいです。

ですが、これをするだけで定時帰りとは言わずとも残業はそれなりに減るんじゃないかと思います。私も実践することで徹夜続きが普通だったのが、早いときには21時とかには帰れるようになりましたよ!

 

実は仕事の優先順位をつけたり、スケジュールを組み立てることができない人はかなり多いように感じます。それは若手だけに限らずです

効率を考えず、とにかく長い時間仕事をしていることが偉いという風潮が昔あったとは聞きますが、その名残を立派に掲げている人もいるんですよね…。そんな人が上司にいると正直困ったことしかありません。

 

今日やらなくてはいけないもの、やっておいたほうがいいもの、急ぎではないがなるべく早くやっておきたいもの、いつでもできるものなど仕事にも色々あります。いつでもできるものをしていて残業するなんて論外ですよね

 

自分がどれだけの仕事を抱えているのか、それぞれいつまでに完了しなくてはいけないのか、それぞれに自分だったらどれくらいの時間を必要とするのか…といったポイントをふまえて優先順位をつけていき、それに沿って業務を進めていきましょう。

どれだけ抱えているのかがわからないままだと、なんとなく不安だし、焦ってしまいますよね。それが仕事が進まない原因にもなります。それがまた更に激務な状況を加速させていく…。

 

自分で自分を苦しめないように、そして視界がクリアな状況で仕事を進められるように、業務の「見える化」をしてみてはいかがでしょうか!?