着ぐるみアテンドに送る「ヒト入ってんの?」に対する正しい受け答えかた

このカテゴリーでは、「着ぐるみ(もしくはアテンドや周囲のスタッフ)に対してよく聞かれること」に対して、どのように説明するべきかをまとめていきます。

 

今回は、「この着ぐるみにはヒトが入っているのか?」「これヒト入ってんだろ」のようなことを聞かれた場合、アテンドや周囲のスタッフはどのように受け止め、どう答えるべきか?ということを書いていきます。

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質問者とその意図

着ぐるみアテンドに送る「ヒト入ってんの?」に対する正しい受け答えかた

この質問は、質問者によってその意図が異なる質問です。

それぞれのパターンについて、軽く考えておきます。

1.質問者が子供(~小学校低学年程度)の場合

この年代は、「着ぐるみの中には人間がいる」ということを知っている子もいれば、全く知らない子もいます。

そして、この質問をしてくる子供はまず間違いなく前者、「着ぐるみは人間が着ている」ということを、どこかで知ってしまった子供です。

2.質問者が1.以外の場合(ひやかし)

「着ぐるみの中には人間がいる」という、あたりまえのことです。あたりまえのことですが、ほとんどすべての人がそれをわかった上で、その事実に目をつぶるからこそ着ぐるみというものが成り立っているとも言えます。

ここに当てはまる人は、そんな「わかった上で目をつぶることができない人」ということになるでしょう。
基本的には子供の発言ですが、若者~いい大人でも自慢気に絡んでくる場合があります。

 

3.質問者が1.以外の場合(純粋な疑問)

着ぐるみという言葉が生まれて数十年。現在では、様々なタイプの着ぐるみが存在しています。
しかし、そんな中でも一般的な人が思い浮かべる着ぐるみというのは

人型で、頭を着脱可能なタイプであると思います。
このようなタイプの場合は、明らかにシルエットが人間なので常識的に人間が着ているということは理解できます。

しかし、近年では「シルエットが人間ではないタイプの着ぐるみ」というものがあるほか、製作会社の技術の進歩によって「着ぐるみらしくない着ぐるみ」といったものも数多くあり、その手のタイプを見た時に「本当にヒトが入っているのか?」と質問してくる人というのも多いようです。

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絶対に言ってはいけないこと

肯定

「そうだよ」「よく知ってるね」「あたりまえでしょ」のように、「これは着ぐるみで、人間が着ている」ということを肯定してはいけません。

たしかに着ぐるみは着ぐるみでしかないし、着ぐるみであれば人間が着ているのは至極当然のことです。しかし、着ぐるみというものは人間が着た瞬間から、着ぐるみではなくキャラクターそのものであるとも考えられます。というかそういうものです。
であるならば、「この着ぐるみの中には人間がいるよ」ということを言ってしまうのは基本的によくありません。

例外:肯定してもいい場合

そんなのあたりまえでしょ、と思われるでしょうが、逆に「この中には人間がいるよ」といったほうがいい場合というのも存在します。それは、子連れの親が子の安全のために確認している場合です。

子を持つ親の立場では、我が子が得体のしれないモノのそばにいるということは非常に不安なものです。そして、着ぐるみというのはその最たる例。
そんな保護者に対して「あの着ぐるみには安全な人間が入っている」と着ぐるみの安全を証明することも、アテンドの大事な仕事の一つとなります。

ただし、その場合でも、あくまでもその保護者の不安を取り除くために、というニュアンスで話しましょう。

具体的な否定

「ヒトなんか入ってないよ」のように、真っ向から否定するのもあまりよくありません。

そのように答えてしまうと「じゃあ何が入ってんの?」と聞かれてしまいます。
また、「本当にヒトが入っていないのか?」を直接確認してくることも多くなります。

 

突然聞かれた時についつい言ってしまいがちですので、アテンドとしている場合には常に意識しておくべきです。

理想的な回答とは

「この子は本物の(キャラクター名)だよ」

これが、私としては一番いい答え方だと思っています。

どの年代の質問者に対しても、どんなタイプの着ぐるみであっても、どんなキャラクターであっても、すべてにおいてこの答え方をすることができます。

 

さきほども書いたように、着ぐるみというものは人間が着るものですが、人間が着ている着ぐるみは着ぐるみではなくキャラクターそのものです。それならば、そもそも「中に何が入っているのか?」という質問自体がおかしいでしょう。

グリーティングにしてもショーにしても、どんな場合でも必ず「キャラクターがあそびにくるよ!」のように、そのキャラクターをキャラクターとして扱っているはずです。(ただし、「キャラクターの着ぐるみがあそびにくるよ!」や「キャラクターの着ぐるみショー」のような表記をしている場合もたまにありますが…)

その他回答例

「ひみつ」

「ヒトが入ってるでしょ?」→「違うよ」→「じゃあ何が入ってんの?」の流れから。

これだと否定と同じ意味になってしまい、質問者が実力行使してきます。

「夢が詰まってるよ」

上と同じ流れから、結構よく聞く答えです。

「本物が入ってるよ」

これも上と同じ流れから。

「じゃあ着なくていいじゃんっ!」なんてことになりますよね。

まとめ

「よくある質問」の中でも、これについては私の中では結構明確な「正解」があります。

しかし、すべての質問に対して言えることですが、着ぐるみの場合は正誤を決めるのは所有者や管理者といった偉い方々です。
が、結構そのテの人が一般客に対してでも「今日はバイトの子が着てるよ」なんて当たり前に言っていることも結構多かったり…

 

せっかく着ぐるみと、スタッフ側として関わるのであれば、着ぐるみをきちんとキャラクターとして立てていきたいですね。