人見知りは幼少期の環境が影響する?人見知りになる子どもの特徴とは

人見知りとは、もともと子供に向けられて使われることの多かった言葉ですが、最近では大人になってからも人見知りが治らないというケースが増えてきています。

人見知りでコミュニケーションがうまく取れないのは幼少期に過ごしてきた環境が大きく影響するといわれていますが、そこにはどのような特徴や共通点があるのでしょうか。

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人見知りになりやすい環境

人見知りは幼少期の環境が影響する?人見知りになる子どもの特徴とは

一人っ子で育った

兄弟がいなく一人っ子で育った場合、人見知りになるケースが多いと言われています。

コミュニケーションは人との会話を繰り返すことによって徐々に慣れていくもの。幼少期の段階ではその発達途上にありますが、身近に会話ができる兄弟という存在がいないと自然とコミュニケーションの量も減ってしまいます。

親や祖父母といった大人とのコミュニケーションも大切ですが、自分と同じような立場である兄弟という存在はやはりコミュニケーションの練習をするうえで欠かせない存在です。

一人っ子の性格的な特徴はさまざまありますが、お人好しやわがまま、甘えん坊というイメージが強いです。自分から積極的に動かなくても、周囲の大人が与えてくれたり構ってくれていた環境で育っているため、受動的な性格になりやすいという特徴もあります。

しかし、この状態で学校や会社のような社会のコミュニティに出ていったとき、それまでのように周りの人たちが常に構ってくれるということはほとんどありません。

このように家庭と社会生活とのギャップから、自分の殻に閉じこもってしまい人見知りになってしまうというパターンは多いです。

歳の離れた兄弟がいる

幼少期からコミュニケーションの練習をするうえで兄弟は身近な存在ですが、あまりにも歳が離れていると対等なコミュニケーションができずに人見知りになってしまうことがあります。

また、歳の離れた兄弟と接していると自分と同世代の友人がどこか幼く感じてしまい、人間関係がうまく構築できないといった弊害が生まれることもあります。

幼少期から学生時代にかけては特に自分と同世代の人間とコミュニケーションを取ることが圧倒的に多いもの。歳の離れた兄弟とのコミュニケーションが中心になっていると、若いうちは自然と人見知りになってしまうことが多いです。

また、歳の離れた兄弟の中で自分が末っ子だった場合、一人っ子に似たような状況が生まれます。末っ子で生まれた子供は甘やかされることも多く、両親や親戚などから常に構ってもらえる環境にあります。やはり一人っ子と同様、社会に出たときに家庭とのギャップに悩み、人見知りとなってしまうことがあります。

長男や長女として育った

長男や長女の場合、親にとっては初めての子育てとなります。

悪い言い方をすれば子育ての「実験台」であり、親はさまざまな方法で我が子を「良い子」に育てようと努力します。その結果、長男や長女として育った子供は失敗を極度に恐れ、神経質な性格になりやすいもの。

これは人見知りという性格に大いに関係してきます。人間の人格形成において重要な時期である幼少期に強いストレスを受けた子供は「失敗してはいけない」ということを無意識のうちに刷り込まれます。

すると大人になっても失敗することを極度に恐れ、人に対して消極的な態度で接するようになります。

また、長男や長女の性格的な特徴として「責任感の強さ」があります。下の子の面倒を見ることを常に要求されてきたり、親の期待を背負っているという重圧。

下の子が怪我をしたり泣いていたりすると、面倒を見なければなりません。本当は自分も甘えたいのに、親からは「お兄ちゃんだから」という理由で責任を押し付けられる。そのような環境の中で育った子供には、自然と責任感が備わります。

しかしその責任感が強すぎてしまうと、自分のせいではないのに「自分のせいだ」と勘違いしてしまうことがあります。その結果、失敗を極端に恐れて何もできなくなってしまったり、人に対して恐怖心を抱くことがあります。

親からのプレッシャーが高い環境で育った

長男や長女として育った環境と似ていますが、親からのプレッシャーが高い環境であった場合も人見知りになりやすい傾向があります。この場合は兄弟や家族構成などは関係なく、親が教育熱心でなかなか友達と遊ぶことを許してくれなかったというケースです。

学歴を重視したり、なんらかの英才教育を徹底的に叩き込むといった方針の親は存在しますが、あまりにも度を越した教育は結果として人見知りになりやすい性格を形成してしまいます。

また、親の期待に応えなければならないといった責任感も生まれ、親がいなければ何もできない依存関係を形成してしまうこともあります。

もちろん、親として子供に愛情を注ぐことは重要ですが、子供の頃から社会との繋がりを遮断してまで勉強や教育に全力を注いでしまうと子供にとっては悪影響を及ぼすこともあります。

その代表的な例がコミュニケーションをうまく取ることのできない人見知りという性格なのです。

友人が少なかった

もともと内向的な性格である子供や、一人遊びが好きな子供、何らかの理由でいじめられていた子供など、さまざまな理由で友達が少なかったという人もいます。

コミュニケーションを学ぶ上で必ず必要なのは会話をする相手の存在です。常に一人で孤立していたり、もともと一人で遊ぶことが好きな子供は他人との接し方を学ぶことができず、大人になっても人見知りが克服できないということにつながります。

友人が少ないと他人の気持ちが理解できなかったり、常にネガティブな感情に支配されがちです。他人に興味がなく、何事にも否定的な意見を持っているため、仮に誰かが仲良くなろうと近付いてもなかなか友達ができないといった負のループに陥りがちです。

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友達を作る

これまでさまざまな家族構成や家庭環境について解説してきましたが、どのような環境であっても「友達」を作ることで人見知りの性格を緩和することは可能です。

まずは最初のうちは無理に会話をしなくても良いので、「この人と仲良くなってみたい」という人を決めましょう。

次に、自分とその人との共通項を見つけ出し、相手に対して興味を持ちましょう。自分との共通点があることで会話の糸口をつかむことはできるはずです。

はじめのうちは一言二言でも良いので、無理に会話を続けようとしなくても良いです。

次に会った時には必ず自分から挨拶をしましょう。この時も無理に会話を続けようとしなくても良いです。ただし、挨拶だけは毎日必ず行うようにしましょう。自分から気が向いたら軽く話しかけてみても良いです。

やがてその人と自然と会話が進むようになり、今までのように緊張しなくても話が続くはずです。

友達ができることによって人とのコミュニケーションの楽しさや重要性を知ることができ、もっと友達を増やしたいという気持ちに繋がっていきます。